花粉は「の精」。つまり、有性生殖細胞そのもので、その栄養価のすべてを表しています。  虫媒花は、受精してもらうために花蜜を分泌して昆虫を招き寄せ、その昆虫に雄しべをくっつけ他の雌しべに運んでもらうことで目的を達します。昆虫にとっては、花蜜はカロリー源で、生きるための他のすべての栄養は花粉から得られます。  人間も昆虫も、生存に必要な栄養に大差はありません。タンパク質、脂肪、ビタミン、ミネラル、食物繊維など、これらのすべてを花粉は絶妙なバランスで含んでいます(もうひとつの必須栄養の糖質は、いうまでもなく花蜜から得られます)。このことが花粉をパーフェクト・フード(完全食品)と呼ぶ理由です。フード・サプリメントとしての花粉の有用性は、食事で不足する栄養の欠陥を、ほぼ完璧に補ってくれる点です。アメリカなどで、ダイエットの栄養源として花粉が賞用されているわけはここにあります。花粉のビタミン、ミネラルは各16種が出され、酵素も18種、タンパク質は何とプロテインスコア100の良質アミノ酸で構成されています。また今話題の核酸を高単位で含んでいることも貴重です。  花粉はスポロポレニンと呼ぶ、王水でも溶けない硬い殻でおおわれていますが、内容の栄養分は発芽口から出て消化吸収されます。残った殻は、不溶性食物繊維となって便秘の解消に役立ちます。この他にも花粉食の健康上の効果はいろいろあり、増血作用による貧血の解消、整腸作用、体力の衰弱を早く回復させたり、更年期障害の解消などが知られています。また、男性の前立腺疾患の療薬である『セルニルトン』は花粉製剤です。  なお、花粉といえば『花粉症』を連想しますが、花粉症は『風媒花』が原因で起こるアレルギーで、虫媒花由来の食用花粉は関係ありません。

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